仮説②

Ⅱ.将来のビジョンを示し、
その達成のために必要な人財をトップ自ら育てる


株式会社日吉屋

1. 事業のビジョンを明確に伝える: 自社の商品が自然災害でご苦労されている方への助けにならないか、自然環境の保護のために何か自社商品で役立てられないかそのような視点で商品開発を真剣に取り組んでいくことを示す。

2. ビジョン達成のために必要な人財を自ら育てる:自らすすんで営業に出かけ、そこで得られた知恵、ノウハウをさまざまなメディアを通じて発信し続けることで、従業員自ら自立し成長する過程をたどるものと思われる。

今後の商品開発として、照明器具の形態を巨大化して、被災地での簡易テントにする試みも進めている。
また自然に優しい素材である竹材の軸に自然に還るナイロン素材を組み合わせた、現代風の和傘モデルの試作を行なっている。これはビニール傘の廃棄が社会問題になっていることから生まれてきた発想である。

株式会社日吉屋

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三嶋亭

・先ず後継者たるもの自ら勉強しなければならない。古いもの、例えば料理店の場合は、いろいろなしつらえなど、その本質を学ぶ姿勢を持つ。お客様へのもてなしの気持ちから始まった。
・従業員の皆に働いていただいている。従業員の皆には働かせていただいているという気持ちを心してください、と常に言い続けている。お互いがその気持ちを持ち、自分もその気持ちに心して持って応える。休日も仕事の事を考え、全てはコミュニケーションのためである。こうした自分の人生観に賛同してついてきてくれる従業員を大切に思う。そんな心と心のつながりが従業員を育て、会社を強くする。

三嶋亭

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平八茶屋

1.経営計画書の作成が始まりました。後継を譲った今も社長により経営計画書の作成は引き継がれています。当社は3月決算ですので、1月から作成を始めます。年初に時流を読む講演会を聞き、また自分の五感で感じた時代の流れをつかみ、次年度の予算と目標を定め、作成します。この計画書は毎月1回各部門合同のミーティングで読み直し、目標達成に向け対策を練るのです。最近感じられるのは、社員が経営者に近い意識を持つ者として育ってきたことです。この効果は全員一体となって店を守っていく上で、根本のところであり、危機に立たされたときに出てくるものと思います。目に見えない老舗の強みと思います。

平八茶屋

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本家西尾八ツ橋

1.従業員は家族の一員と思って、厳しくやさしく接し、育てよ。愛情さえあれば従業員はちゃんと分かってくれている。
・勤務については組織なので一定のルールは必要である。破れば厳しく罰しなければならない。しかし原則は西尾商店として親と子、兄弟のように語りかけ、心配りをすることが大事である。怒った後のフォローもしっかりと行いなさい。

2.基本は先ほどの陰徳を積むにあるように人知れず、親の行動、言葉を日常の中で実感しながら育ってきているので、改めて教育ということはないそうです。しかし代を譲ろうと思ったここ3年ほどは、できるだけ業務を任せ、息子さん自身に判断、決断させるようにしてきたとのことでした。最近では自分ならこうするというときに、息子さんも半分くらいは同じように行動するようになったとおしゃっています。
このことを示す、次のようなお話を聞かせていただきました。
「最近のこと、息子さんが乗っておられる社用車が10年経ったので、乗り換えようということになった。ローンを組み、頭金を支払い、後は納車を待って最終契約を締結するばかりとなっていた。そこに今回の大地震が発生した。その影響は観光客がメイン顧客の当社にとって30%以上の顧客減少となった。そこで社長自身の報酬や、従業員の給与・賞与もいくばくか減額しなければならないと思っていた。これでは車の購入など難しいのではと社長は思っていた。しかし既に頭金も支払い済みでどうしようかと思案していたところ、息子さんから、あの車の件は無しにしたと話があった。言わずとも息子は分かってくれていたと社長は安心した。」ということです。

本家西尾八ツ橋

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高蔵

1.我々の経営目標は染色をベースとしたモノづくりで、人々に感動を与えたい、である。
そこで人々に感動を与えられる人間性・人間力を自分自身に身に付けたい。すべては自身を磨くことから始まる。ビジネスの場を修行の場と捉えることが大事。その上で美しいものを素直に美しいと感じることの出来るスタッフと働きたい。お互いが高めあうような関係が理想である。そうした組織を築き、この工場から、世の中に感動を生む作品を送り出したい。

高蔵

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宇佐美松鶴堂

1.育てても、育てても宇佐美さんに残らず、皆いなくなってしまうと、御社の人材はなかなか充実しないのではとお尋ねした。社長曰く「我々が育てた技術者の方々が日本国内、世界の国で活躍してくれているのなら、それで私は嬉しいのです。」古き伝統を重んじ、残していく。このことが社長の当社の存在意義と感じておられること。

宇佐美松鶴堂

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本田味噌本店

1.経営者の仕事とは哲学を持つこと
自分の場合『品質第一主義』である。これを従業員に徹底して教え込む。
この品質とはもちろん製品に対することもある。しかし工場の現場の者だけに言っているのではない。品質には様々なものにある。全ての品質をあげてこそ会社の価値を高め、売上にもつながるものである。
例えば、電話の受け方:営業はお客様のところへ行けても20件程度がせいぜいである。しかし内勤の者が取る電話は日に40本以上である。それだけに電話応対に品質が伴っていないとお客様を失い、売上への影響も非常に大きい。
伝票の書き方、運搬用の車の運転の仕方、掃除の仕方それぞれに品質がある。
このことは人事面でも大変有効な施策であると考える。
一般に売上は営業が作り、直接会社を支えているのは営業だという思いを持つ経営者や従業員をよく聞く。しかし会社は間接部門の方々の縁の下の力がなければ成り立たない。
そんな中で、全ての業務に品質があり、それが企業を支えていると経営者自ら考える会社は従業員のモチベーションを高め、一体感を強め、組織としての企業活動が生まれる。
このような会社は強い。

2.商売におけるポリシーが3つある。
① 次につなぐ
駅伝ランナーのように次にタスキを渡すことが最重要。業績をあげて50%成功、次に継続して50%成功と考えよ。
② つなぐために攻める
守っているだけで勝てる戦はこれまで聞いたことがない。攻めてこそ守れるし、次につなげる。なぜなら守りは注意を周囲360度、24時間、365日配っていなければならない。しかし攻めは自身の得意なところ一点集中することができるから。
③ 良いとき驕らず、あかんときに腐らず
商売には良いときもあれば悪いときも必ずある。良いときに更に気を引き締め、悪いときに次の良いときを待って決してあきらめないことが肝心である。
本田社長は常々このような哲学、ポリシーを従業員に伝え、浸透させるよう努力している。その例として新入社員には2日間社長自ら当社の理念をしっかり伝えられる。年に4回の個別面談を実施し、そのうち1回は社長自ら行われるという。更に社長との直接コミュニケーションを図る場として、誕生日会を毎月開き、その月の該当者は社長と共に昼食を取る。その中で社長の想いが浸透しているか、確認されている。社長は一人一人に期待していることを伝え、そのために努力している人を人事考課で評価することとしている。まさに将来ビジョンを示し、そのために必要な人財をトップ自ら育成していると言えよう。

3.人財育成のための外部セミナー
人財育成には予算化し、計画的に投資している。外部セミナーや通信教育など、本人の希望に応じてセミナーを受けさせる。受講後、社内にてその内容について、受講者が講師となってフィードバック研修をさせる。そのことによりセミナー受講の意欲を高め、自ら講師を務めることでより深くセミナー内容を理解することができる。他の従業員にもコストをかけず良い情報を得るという効果もある。内容はスキルを学ぶセミナーもあれば、中間管理職には経営の考え方を学ぶセミナーも受けさせている。

本田味噌本店

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中村軒

1. 和食のスイーツパティシエを目指す その心は・・・
① 朝生の和菓子屋にとって、お客様を目の前にして最高の和菓子を最高のおいしさで出せることが最も嬉しいこと。洋食のフルコースではメインとデザートで料理する者が異なる。シェフとパティシエというように。しかし和食の料理人は全てをこなす。 洋食のように和食もデザートは和食のパティシエがデザートを提供する形態もあっていいのではないか。そんな和食のスイーツパティシエを当店から出したい
② そうなると職人一人ひとりがプライドを持って、味へのこだわりを持ち、自分の腕を上げていかねばならない。そこに自分が生かされることの喜びが生まれるのではないか。
③ そこで従業員全員に対しては、自分のやったことを認めて、誉めて伸ばすことを基本とした。
④ 自分の仕事はお客様が判断する。毎回がコンテストのように真剣勝負で臨む。経営者の目を気にして仕事をしないでほしい。
⑤ 何か一つでいいのでお客様への小さな幸せを提供する気持ちを持ってほしい。
⑥ 人事考課としての能力の判断基準は家訓に基づき、お客様の為に何をしているかである。
⑦ 自分がいいと思うことはやりなさい。後処理は経営者が行ない、最終責任を持つので安心してやってほしい。⇒これを経営者の役割と考える。

中村軒

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傳來工房

1.後継者は会社を存続させることができる人に託したい。傅來工房の歴史は元来一番弟子に継がせるというものだった。
・現社長の祖父が明治時代一番弟子として会社を継いだ。その後父、社長とこの企業にしては珍しく直系親族で代襲した。しかしここに来て社長は考える。子供に継がせることがベストか否か。現社長には男の子はいないため、後継者を娘婿という選択肢もあるのだが、今は決めていない。伝統に則り、一番弟子に託すということも視野に入れているという。技術集団が生き残るには最高の技術を持つ者が承継すべきと考える。

2.会社が最高のショールーム、社員全員が最高の営業人員と言わしめる環境整備活動は、あらゆることの基本である。
・最初は社長もしていなかった。言うだけでは全く進まないことを気づかされた。その日から社長1人でトイレ掃除を始めた。それこそ最初は誰もが同じで、長い柄のたわしと長いゴム手袋で完全防備し、顔を背けながらの掃除であった。1ヶ月、3ヶ月経つと力が入らないと長い柄を取り、たわしだけで磨いた。そのうち素手で、見えないところまでも徹底的に磨いていた。幹部の1人2人が手伝い始めた。そうして1年が過ぎた。
社長は気づいた。トイレ掃除はトイレを磨いているのではない。自分の心を磨いているのだと。だから社員全体での取り組みとした。最初は営業を中心に猛反対にあった。
しかし今では営業が最も熱心だという。それはお客様を会社に連れてくるだけで営業になるということを知ったからである。会社訪問した顧客が感動して自社に戻り、数日のうちに注文が入るということが続いたからである。こんなすごい会社の商品に間違いはないというわけである。
・環境整備は掃除だけではない。礼儀、規律、清潔、整頓、安全、衛生の6つをおこなうことである。三定の取り組みも素晴らしい。定位置・定品・定量の徹底である。やり続けることの素晴らしさが見えてくる。
・新人も入社して数ヶ月環境整備のみを行なう。なぜならば環境整備は仕事の基本である。通常業務は環境整備のなんたるかが分かってからだ。基本がしっかりしていれば、どんな仕事もたやすくこなせる。
そうして会社が最高のショールーム、社員全員が最高の営業人員として育っていくのである。15年取り組んだ成果は、ここ10年間毎年売上10%~20%UPの実現にある。
売上だけではない。お客様から褒められる社員が増えたことが嬉しい成果である。

傳來工房

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佐々木酒造

1.後継者として教えられてきたことは:特に何も教えられてはいない。しかしこんな時、父ならどう考えるかということはよく思う。
・父は何でもチャレンジしてきたし、他人がしないことほど果敢に挑戦した。この考えは周りの蔵元、杜氏にも影響し、会社全体の社風となった。自分の決断時には、そんな父が、どのように考えるかということが習慣となった。

2.自分の後継者に伝えたいことは:時代に柔軟に対応すること。時代に受け容れられなければ、生き残ることはできない。
・造り酒屋の歴史は前述のとおりである。国税の法律に翻弄され、行政の免許制度に翻弄されることが多かった。周りの環境も大きく変わった。日本酒の需要が大きく減少し、戦略の変更を余儀なくされた。そんな変動の多い業界において時代を先読みできなければ、企業はあっという間に潰されてしまう。これからはもっと短期間で世界中が大きく変わろうとしている。環境変化への適合は生き残るための必要十分条件といえよう。

3.従業員の教育方針は:販売力の強化、製造マニュアルの活用による製造平準化
・これからの造り酒屋は店舗・消費者への販売力が必要である。そのため営業という業務が求められる。今年若い社員を営業職として採用した。人前で話せる活動的な人材になってもらいたいと思う。また製造においても効率性と品質重視を両立させることが必要と考える。味に関係のない部分は機械に任す。例えば物を運ぶ、瓶に詰めるなどの単純作業は機械でやっている。人の手が触れる、人の目が入ることで味が変わるところにはとことんこだわる。そうしたメリハリのある製造を行うためにも、製造の平準化は必要不可欠である。

佐々木酒造

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ちきりや

1.後継者伝えていきたいことは:職場は家庭の延長と心得よ。
社長のポリシーは、『職場は家庭の延長』ということ。この言葉の意味するところは自分の家ならいらない電気は消すし、ごみが落ちていれば拾う。それが当たり前なのに、会社に来るとその意識が薄れ、物も大事にしなくなる。だから職場は家庭と一緒と考えて行動してほしいと従業員にも徹底している。しかしそう簡単には浸透しない。そう感じた社長は自らごみを拾う、電気を消す、もったいないを実践され、手本となる行動を続けておられる。
実はこのことは私が老舗での教育方法で最もポピュラーなものだと思っています。何百年も続く老舗では後継者である子息は、小さな頃から職場を遊び場とし、職場が日常でありました。それが故に両親の行動を常に見ており、親の背中を見て育つがまさに的確な表現でした。米内社長はそれを第三者である従業員に徹底したかったのではないでしょうか。

2.従業員の教育方針は: それぞれの部門でメンバーの一人が1カ月長期休暇がとれるくらいのチ―ムワーキングに努めてほしい。 一人が一週間休んでも困らないよう横の連携を取ること。ベテランほど仕事に聖域を作りたがる。誰もが対応できるような組織づくりを目指してほしい。その上で各人は責任と自覚を持つようにしてほしい。言っても分かりにくいので具体的に1カ月休めといっている。
その推進策の一環として有給取得一覧を公開している。
しかし取れる人取れない人がいる。それはおかしいのではないか。バランス良くとってほしい。それが社長の言うチームワーキングであろう。

ちきりや

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三木竹材店

いつの時代になってもいい仕事をしている。この製品は三木竹材店のものだと言ってもらえるようにきちんとした仕事をしていくこと。

三嶋亭

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八代目 儀兵衛

1.事業のビジョンを明確に伝える: 米文化ビジネスを世界へ発信していく。

2.ビジョン達成のために必要な人財を自ら育てる:経営者の役割はリーダーシップを発揮することのみ。開拓者として行動し、社員が目指す人になる。常に新しいことを考え続けていくこと。進化が必要。八代目儀兵衛の成長は従業員の成長である。社員にはお米マイスターとしての意識を持たせ、食味を毎日日報に書かせる。
厳しく教育し、厳しい言葉を浴びせている。その中で残る者を伸ばしていく。まっすぐ上に伸びたものがほしい。センスの良い者を後継者にしたい。

八代目 儀兵衛 八代目 儀兵衛


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柊家

老舗旅館として、伝統を守り、次世代にそれを伝えていくということは、とても大切なことです。柊家は196年の歴史がありますが、その中でも昭和と平成の時代に伝統を伝え続けてくれた仲居さんがおりました。それが田口八重です。八重は柊家で60年間も働いてくれ、歴代の女将、ならびに従業員に柊家の伝統を教えてくれました。
このような方がいてくれたおかげで、柊家の伝統は守られています。

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鈴木松風堂

従業員には「商品は売るのではなく、買わせるのだ」と伝えています。そのためには、相手の喜ぶことを提案し、相手から是非売ってほしいと思わせることができるような商売を常に考えなければいけません。
そのためには、まずは現場を見ることです。現場を見て、商品を見て、お客さまを見る。そして、お客さまが望む形の提案を行って初めて商売につながります。決して舌先三寸の商売をしてはいけません。だからこそ、成功したプレゼンテーションの事例があれば互いに紹介し、全員で共有し、一人一人のレベルアップを図ります。
お客さまの商品が売れて初めて、当社の売り上げにつながることを理解することが、従業員の成長につながります。




中村ローソク

老舗の当主が店に立つと、お客さまへ商品などの説明は完璧にできます。しかし、それゆえに、お客さまからの意見を聞くことは、ほとんどありません。
そこで、新卒の若い従業員を店長にし、お客さまと同じ目線で商品のことが話せる環境をつくりました。そうするとお客さまのニーズがどんどん入ってくるようになり、新企画の商品も生まれるようになりました。若い店長に任せることで伝統工芸品が身近になり、違った年齢層のファンが増えたと思います。




上羽絵惣

当社の商品は、他のネイル商品と比べ、刺激臭がなく、通気性に優れ、速乾性があり、非常に軽い塗り感があります。また水溶性なので、除光液の代わりに、除菌に使う消毒用アルコールで落とすことできます。このように独自の性能を持つ商品だけに、その違いを明確に説明できる販売員が必要になります。
品質・サービスについては、常にお客さまの目線で考え、求められていることを実行できるようになるための教育を徹底しています。




堀金箔粉

社員は家族です。共に旅行し、食事会を行います。優秀な社員の役員登用も積極的に行っていますので、離職率は非常に低く、2代、3代と続く従業員もいます。
また新事業の創出は従業員にも共有し、従業員には常に金箔粉の新しい使い道を思案してもらっています。食事会の場が、アイデアや意見、提案を発表する場にもなっています。




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